この車は、中国のあるユーザーが所有する「BYD」SONG PROです。
彼が持っている、電圧テスターを見てください。車に触れなくても、車に近づくだけで点灯します。
離れると暗くなり、「BYD」SONG PROに近づくほど明るくなります。
ボンネットの上ではかなり明るく点灯し、高い電圧を示しています。彼はすでに一度、体に感じるほどの電気ショックを受けたそうです。タイヤでさえ。テスターが近づくほど明るく点灯します。
しかし、最悪な被害者は、購入したばかりのBYDの新エネルギー車で感電、脳出血を起こしたとされる、現在入院中の車の所有者です。
中国メディアの報道によると、この事件は今年5月中旬に発生しました。
BYDのプラグインハイブリッド車を購入した、中国・江西省に住む鄭テイさんは、購入後1か月も経たないうちに事故に遭いました。
事故後、鄭さんの娘が中国のソーシャルメディアに事件の詳細を投稿しました。
彼女によれば父親は、4月12日にBYD専門ディーラーからBYDのプラグインハイブリッド車、秦プラスEVを購入したという事です。
鄭テイさんは家族を養うため、オンライン配車サービスのドライバーに必要な手続きをすべて済ませた後、5月1日からBYD秦プラスEVに乗車、ドライバーとして働き始めました。
しかし、鄭さんが配車サービスの運転手として働き始めてわずか3日後、運転中に車からの漏電の疑いのある感電事故に遭遇、脳出血を起こしました。
鄭さんの娘が投稿した病院の診断書には、鄭さんが現在「脳幹出血、誤嚥性肺炎、感電傷、低カリウム血症、高血圧症」を患っていることが記されています。
BYDはメディアの質問に対し、ドライブレコーダーの車内映像では、助手席の人に問題はなく、所有者はシートベルトを外して自分で動くことが出来、深刻な問題ではないと回答。
さらに同社の車は、その後の検査で異常は見られず、所有者の症状が車両の漏電によるものではないと暫定的に判断したとしています。
確かに、車の持ち主が突然脳出血を起こし、感覚が麻痺し感電と勘違いした可能性も否定できません。
しかし鄭さんの娘は、父親が車内で感電するまでの全過程の動画を投稿、また、入院初日に父親の体の一部に水ぶくれができていたこと、
そして数日後には全身に水ぶくれができ、続いて広範囲の皮膚が剥がれたことなどを明かしました。
確かに、病院の診断結果も感電による負傷を示しています。
さらに、娘さんがシェアした車の監視カメラ映像には、鄭さんが何かに触れた後、感電したと言っている様子が映っていました。
この事故は5月4日午後5時頃に発生、車載モニターには、鄭さんがシフトレバーに触れて何度も感電したと話す様子が記録されています。
運転席に座っていた鄭さんは「何かおかしい。このままではいられない。どうして電気が通ってるんだ?
この車、漏電している。ああ、神様、助けて。この車、漏電している。」
娘さんは「父はこの後、車から降りて助けを求めました、父は道路を這っている状態でしたがまだ意識がはっきりしており、
通りかかった助けてくれた通行人に助けてもらいました、とても感謝しています。」と話しています。
彼女は、父が以前から健康で高血圧ではなかった事、そして父親は現在も入院しており、いまだ高熱と意識混濁に苦しんでいると話しています。
鄭さんの主治医は「感電した片側の体は一生麻痺が残る可能性がありますが、
具体的な回復の程度は今後の治療次第であり、治療は長期にわたる可能性がある。」と述べています。
娘さんはまた、父親の鄭さんが、過労で脳出血を起こしたのではないかというネット上の噂を否定しました。
彼女は「父は前の日の朝、午前10時頃に帰宅、午後1時頃まで仮眠してから配車サービスを開始しました。
午後3時にはスーパーの駐車場で休憩もしていました。
また感電事故の前まで、乗車回数は8回程度で、疲労運転を引き起こすほどではありません。」と話しています。
事故の当日、娘さんは父親が車を購入したBYDディーラーを訪れ、状況を話しました。
すると営業担当者は彼女に、この車を買ったのはあなたのお父さんの選択ですと話し、
それはまるで「問題のある車を買ったのはお父さんの決断だ」と、彼らの責任を逃れるようだったと言います。
また娘さんはBYDのディーラーが、医療費として10万元(日本円で約210万円)を前払いすることを申し出ましたが、それは条件付きだったと述べました。
営業担当者は、車の検査で明らかな問題が見つからなければ、1か月以内に10万元をディーラーに返済する必要があると言ったそうです。
さらにディーラーは、10万元をあなたが受け取ったら、投稿した動画を削除、この問題を公表するのをやめ、
ディーラーの責任をこれ以上、追求しないという条件までつけたと言います。
しかし10万元(日本円で約210万円)では今後の治療費をまかなうことができないと、彼女と家族はこの申し出を断ったと言います。
現在まで、鄭さんの家族たちはBYD本社からの正式な説明や謝罪を受けていません。
今後の保証など、やり取りのすべては、現地BYD販売のディーラーと行われているそうです。
娘さんは「この事故が起こる10年以上前から、父親はBYDの熱心なファンで、以前からBYDの車を購入、
娘や家族にBYD車を褒め、中国・国産ブランドを多くの国民が支持するべきだと話していた。」と述べています。
しかし皮肉なことに彼女の父親は、愛する中国・国産のBYD車のせいで、治療中の身となった可能性があります。
中国では、BYD以外にも、電気自動車の漏電問題が広く世間の注目を集めています。
一方、中国の自動車メーカー・チェリー・オートモービルのプラグインハイブリッドの所有者は、電圧テスターを使用して彼の車の漏電を測定しています。
彼はまず、車体を確認しました。車体には電気が流れていますが、電圧は表示されません。これは静電気なので問題ないはずです。
しかし、これを見てください。ここには110ボルトが表示されています。これが静電気であるはずがありません。
彼がその後、プラグインハイブリッドのチェリー・タイゴを購入した販売店に問い合わせたところ、運転には影響しないと言われたといいます。
彼は「充電中に車が漏電し、電圧テスターが赤く点灯し、車体が帯電しているのは明らかです。」と話しました。
しかし、メーカーは、これは安全性には影響せず、体に害があるほどではなく、少しチクチクするだけだと言ったと言います。
中国では国家の支援を受け、新エネルギー車の多くのブランドが急速に登場しています。
しかし一見、繁栄しているように見える中国・国内の新エネルギー車市場の背後には、多くの問題があります。
国内の残酷な価格戦争と売上低迷に加え、中国の電気自動車企業は海外でも大きな障害に直面しています。
米国は、安価な自動車のダンピングを防ぐため、中国の電気自動車に対する関税を引き上げました。
そしてEUも中国の電気自動車を調査し、反補助金関税を課しています。
世界市場の傾向は、低価格、低品質、個人データ漏洩への懸念から、中国の電気自動車を排除することを始めています。
そして中国政府によって多額の補助金を受けて作られた電気自動車は、いずれ必ず行き詰まることになるかも知れません。
中国の電気自動車市場の現状、そして今後の展望について、皆さんはどのように見ていますか?
また電気自動車に関する怖い体験談があれば、ぜひコメント欄で教えてください!
ご視聴ありがとうございました!
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