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中国人男性モテモテ演出の裏に国家の狙い?低出生率と国際結婚の不都合な関係

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中国のSNSでは、美しいロシア人女性が「中国人男性と結婚したい」という、にわかには信じられないような動画が人気を集め、広く共有されています。

美しい女性たちの国籍は、最近ではロシアだけにとどまらず、ウクライナやイラン、ペルー、ドイツ、スウェーデン、さらには韓国まで、

まるで美しい女性たちが、こぞって中国人男性との結婚を自ら望んでいるかのように編集されています。

さらに多くの中国人女性たちを驚かせているのは、動画の外国人女性たちが、結婚の条件として、
中国では当たり前の、花婿からから花嫁および家族に支払われる高額な結納金や、車、家などを要求していない事です。

動画の背後に何があるのかは不明ですが、美しい外国人女性を使い、中国を持ち上げるこれらのコンテンツは、
中国人のプライドや愛国心を刺激、

動画の大半は最終的に視聴者を製品のリンクに誘導していることから、主には商業目的ではないかと考えられています。

メインターゲットは、愛国的な中国人男性のようですが、中国では様々なコンテンツが検閲で禁止される中、
愛国的なコンテンツは中国のネット上で削除されず、閲覧数を伸ばし確実に稼げる方法の1つとなっている様です。

中国では、2023年の出生数が、中国・建国以来最も少ない902万人にとどまり、7年連続で減少。

2022年の出生率も1.07と日本をも下回っています。さらに結婚の件数も下がっていて、2022年の結婚届け出数は10年前の約半分だといいます。

広州市の公園にあるマッチングコーナーには、多くの婚活チラシが、親御さんによって貼られている様子が
日本のニュースでも頻繁に報道されています。

結婚仲介サイトのレポーターだという男性が、公園のマッチングコーナーで、偶然発見したとする、ロシア人女性にインタビューする動画を見てみましょう。

レポーター男性は「ロシア出身のレナさんを見てください。彼女は、身長は170センチ、体重は55キロ。中国で女優やモデルとして活躍しています。

彼女はロシア語の他、中国語と英語を話すことが出来ます。ロシア人女性は結婚するときに、男性に見返りを期待しているのでしょうか?聞いてみましょう」と話し始めました。

女性は「お金は特に必要ありませんが、男性は経済的に安定している必要がありますね。

ただ、私も自分で働いているので、彼が美味しい食事に連れて行ってくれたり、誕生日にプレゼントを買ってくれたり、一緒に旅行したりできれば十分です。」と語りました。

さらにレポーターは「あなたにとって男性で最も重要な資質は何ですか?外見、高収入、学歴、それとも性格?
」と尋ねました。

女性は「外見は気にしません。私と相性がよく、仕事に前向きで、やる気のある勤勉な中国人男性であれば問題ありません。」と語りました。

2000年生まれのドイツ人女性だとする映像では、彼女は中国の大学を卒業し、2つのアパートを所有、男性に結婚費用は求めていないとしています。

ペルシャ系イラン人だという女性が持つボードには、結婚費用は不要、すでに家と車を所有、料理ができ、子供が欲しい、安定した収入のある貿易の仕事をしていると書かれています。

公園のマッチングコーナーで、懸命に息子の結婚相手を探す親たちにとって、彼女の経歴を考えれば、もっと関心を寄せてもいいはずですが、

多くの親たちはただ不思議そうな顔をするだけで、ただ通り過ぎている様に見えます。

広東省深センで行われたとするインタビューでは、数人のロシア人女性が中国人の夫を見つけて中国に定住したいと語っています。

彼女たちは中国人男性はハンサムだが少しシャイだと表現。特に注目すべきは、彼女たちが皆、結婚の際、男性側に対し、高額なお金を要求しないことを強調していたことです。

イギリス・ダラム大学の国際関係論教授、チェンチェン・ジャン教授は、「視聴者はこの種のコンテンツを消費することで、

愛国心と男性としてのプライドの両方を改めて肯定することができる。」と、この動画が中国人男性のプライドくすぐるフェイク動画ではないかと話しています。

しかし中国の未婚女性にとっては、こうした動画は衝撃的です。女性インフルエンサーが、中国の女性たちを煽ります。

「恐ろしい事です。外国人女性が中国人男性を口説き落とそうと結託しています。彼女たちは、家も車も要求せず、花嫁に高額な婚礼費用も請求しません。

彼女らは夫と共に懸命に働き、子供を産み、家事もこなします。このような基準で、中国人女性はどのように競争すればいいのだろうか?」と嘆きました。

中国には「彩礼銭」という、結婚を正式に決める前に新郎の家が新婦の家に、一定金額の現金を贈る風習があります。

現代中国になっても冠婚葬祭の因習は変わらず、2022年9月に中国のネットサイトに掲載された『2022年最新全国各地結納ランキング)』で、

車や住宅を含まない「彩礼銭」の最高額は、江西省の38万元(約760万円)。

続いて福建省の30万元(約600万円)、浙江省の25万元(約500万円)、江蘇省と遼寧省の20万元(約400万円)。

逆に最低額は下から、チベット・西蔵(せいぞう自治区の1万元(約20万円)、その上に北京市の3万元(約60万円)、さらにその上に広州市の4万元(約80万円)が続いています。

しかし「彩礼銭」現金だけではありません。それに住宅や自家用車まで贈らないといけないとされています。

悪しき習俗としての高額な「彩礼」の傾向は、特に中国の農村部で顕著で、
高額な結納が、中国の男性に結婚を思いとどまらせる最大要因であることは事実のようです。

近年、出産率低下に悩む中国政府は2021年、中国全土に32の「婚姻風俗・改革実験区」を設置、抑制効果を見極めた上で、高額な「彩礼」廃止の法制化を予定しているとされています。

中国政府はしばしば、愛国的なオンラインコンテンツを奨励してきました。

一部の地方政府は、本物のロシア人女性と提携、中国の魅力について宣伝を行い、
中国のSNSには、若いロシア人女性インフルエンサーによる小規模な経済圏も存在しています。

 

しかし最近、実際に中国人男性と結婚した外国人女性が、中国で幸せにくらしているとしたニュースが話題になっています。

この美しいウクライナ人女性は、北京で通訳として働いていた時にこの中国人男性と知り合い国際結婚しました。

そして女性は男性に金銭を何も要求せず結婚したということで、中国ネット民のあいだで「無料で金髪美女と結婚できた!」と大騒ぎになりました。

ウクライナ人女性は、9歳年上の内モンゴル自治区の男性と結婚。彼女は「彩礼銭」を要求しなかったばかりか、持参金として5万ウクライナフリヴニャ(約20万円)まで男性家族に贈りました。

夫は彼女をとても大切に扱い、すぐに子供も生まれましが、その後、ウクライナ戦争が勃発、ユリアの祖父母の住む街が空爆を受けました。

二人の身を案じた夫は、費用を負担、老後の面倒も見てくれると約束し、中国への移住を説得。

祖父母は移住に同意し、中国に着くと、女性の夫は住む家を買ってくれ、今ではまるで自分の家族のように扱ってくれてたのだと言います。

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始した2月24日以降、中国のソーシャルメディア「微博」上では、
「(戦争で)家を失ってしまったウクライナ人女性を保護します」、など「ウクライナ人女性を妻にしたい」という欲望を持つ一部の中国人男性による、若いウクライナ人女性へのラブコールが急増。

戦時下において、これらの投稿は不適切だと判断され、現在は削除されていますが、それでもロシアのウクライナ侵攻を、
「ウクライナ人女性を妻にする絶好のチャンス」としてみている、一部の中国人男性がいることには変わりはないようです。

実際、中国人男性と東欧の女性をマッチングする、オンライン仲介サービス「メイリシュカ」では、
ロシアの武力侵攻以来、ウクライナ人女性とのマッチングを希望する中国人男性の依頼が倍増していると、アメリカメディア「ヴァイス」は報じています。

戦争で家を失った彼女たちが、不安定な国から不安定な国に嫁ぎ、これ以上に不幸せにならないことを祈るばかりです。

また別の例では、結婚できない地方出身の中国人男性たちの多くが、東南アジアから花嫁を迎えるという噂が拡がっています

この問題に詳しいスウェーデン・ルンド大学研究員で、専門は東アジア研究のミン・ガオ氏によると、
中国では「余り男の時代」の問題が影響していると言います。

「余り男の時代」とは、中国に推定3000万人から5000万人ほどいると言われる、結婚できない中国人男性たちを指すインターネット用語です。

ガオ氏によると、これは中国の1980年代の一人っ子政策と、超音波技術を使った性別判断や中絶があったからだと言います。

中国ではいまだに男児志向傾向が続いており、妊娠時に女の子だと分かると中絶するケースが見られます。

そうしたことが長く続いた結果、男性が偏って多くなってしまい、どうしても男性が余る人口構成なのです。

このような売れ残った男性たちは誰と結婚したらいいのか。ガオ氏は地方出身の中国人男性の多くが、外国人花嫁を迎えていると言うのです。

しかしこの需要の高まりが、特にベトナム、ミャンマー、ラオスなどの東南アジア諸国の女性を中心とした、違法な結婚にまでつながっている例もあるといいます。

中国では、国際結婚仲介業者はすべて中国国務院によって違法とみなされています。

人身売買、結婚詐欺、不法移民など、結婚手続きから生じる潜在的な問題を予防するために禁じられているのです。

しかし非公式ネットワークや、違法なオンラインブローカーがこうした活動を行っているようです。

こうした海外から中国に来る花嫁たちは、合法的な入国手続きを経ずに中国に不法入国する場合があり、
雲南省・大理市公安局の発表によると、近年、ミャンマーやベトナムなどから来た「外国人花嫁」の不法入国を地元警察が複数摘発しています。

またこの問題は、中国で結婚しないことを選択する女性が、近年急増していることも影響しています。

中国の結婚率は急激に低下しています。2024年の全国の結婚登録数は610万件で、前年の770万件から大きく数を減らしました。

これを受け、中国の最高政策諮問機関である、全国・人民政治・協商会議委員の北京大学教授が、
法定結婚年齢を22歳から18歳に引き下げることを提案、波紋が広がっています。

中国の女性たちが結婚しなくなってきた背景には、いくつもの要因がありますが、
女性の教育レベルの向上や、結婚や家族生活に対する考え方の変化があるとされています。

経済的自立により、現代の中国人女性たちは結婚しないことを選択できるようになってきたのです。

さらに若い女性の間では、伝統的な家族の役割よりもキャリアや生活の質の向上を優先する傾向が強まっています。

外国人女性が「中国人男性と結婚したい」と語る数々の映像が中国のSNSで拡散される一方、
その裏には商業的な意図や、愛国心を刺激する目的も見え隠れしています。

そして、こうした動きは、中国社会における結婚や男女の価値観、
ひいては出生率の低下や社会構造の問題にも深く関わっているようです。

あなたは美しい外国人女性たちが中国人男性との結婚を望んでいるように見える動画について、その真意や背景には何があると思いますか?

また結婚相手に高額な金銭を求めないという外国の価値観は、中国の伝統的な結婚観にどのような影響を与えるでしょうか?

最後に、この記事を読んでくださった方々に感謝申し上げます。

また次回の記事でお会いしましょう!

 

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