これは、中国のBYD所有者がSNSに投稿した動画です。
投稿者によれば、彼女の所有するBYDのプラグインハイブリッド車で高速道路を走行中、信じられないことに車のリアガラスが吹き飛んだといいます。
女性は「走行中にリアガラスが吹き飛ばされ死ぬほど怖い思いをしました。BYDの品質のひどさには、言葉もありません。」と述べています。
BYDの売上が急増し続けるにつれて、同社は品質問題に関する、数えきれないほど多くの苦情に直面しています。
BYDの人気モデル、BYD・タン、ソング、デストロイヤー、ファン・チェン・バオ・レオパルドなどは、そのいずれも消費者からの苦情の対象となっており、業界全体の注目を集めています。
2022年にあるユーザーが購入したBYDは、購入から数年しか経過していないにもかかわらず、
シャシー、ルーフ、エンジンベイ、ドアヒンジ、ショックアブソーバー・ハウジング、アンダー・キャリッジなど様々な領域にも錆びがあると報告。
その後オーナーは、ディーラーとの複数回の話し合いの末、BYDが修理を行うことで同意しましたが完全な回復の保証は出来ないと言われました。
別のオーナーは、タイヤ交換のためにカーショップへ行ったところ、購入からまだ4年ほどしか経過していない彼の所有するBYD・トンに、
信じられない程、多くの錆びがあるのを発見したという動画を投稿しました。
またBYDは、オフロード市場をターゲットとしたサブブランド「ファンチェンバオ」の品質に対する不評にもさらされています。
BYDがオフロード市場に、革命を起こすはずだった同社のファンチェンバオ・レオパルド・ファイブには、
オフロード走行中、足回りのパーツが破損するという事例が、多く報告されています。
オフロード走行の愛好家たちは、これは明らかに、BYDの標準以下の品質がもたらす結果だと述べ、このモデルの安全性に疑問を抱いています。
一見すると、中国の電気自動車市場は活気に満ち溢れているように見えますが、水面下には様々な危機が潜んでいます。
BYDの中国における売上の多くは、同社の10万元(日本円で約200万円)前後のPHVセダンなど、低価格モデルによるものです。
中国では、BYDは価格を下げるために、より安価な材料で車を作り手抜きをしているのだという人もいます。
実際、同社の低価格モデルは中国で、材質の悪さ、強い異臭、運転中の異常なノイズなど、様々な問題が報告されています。
また近年、BYDはハイエンド市場に進出し、3つのブランドを立ち上げましたが、高級車を運転するインフルエンサーたちは、BYDの購入を勧めていません。
168万元(日本円で約3500万円)のEVスーパーカー・「ヤンワンU9」などの高級車は、BYDの高級車市場への野心的な試みでした。
BYDの高級ブランド・ヤンワンの大型オフローダー・ヤングワンU8は、2023年8月にはわずか303台しか売れず、9月にはさらに294台まで落ち込み、出荷数はピーク時から80%減少しました。
消費者からみると、BYDのブランドイメージは依然として、100万元(日本円で約2000万円)の高級車に対する期待に遠く及ぶものではありません。
また、オフロード走行に重点を置く、ファンチェンバオ・レオパルドの販売も大幅に減少しています。
中国での価格が、30万から50万元(日本円で630万円から1050万円)のレオパルド・ファイブは、
2024年3月から7月にかけて、その月間販売台数は3500台から、1800台にまで減少しました。
この急激な販売減少は、主にオフロード車とは思えない、貧弱な車の品質に対する懸念です。
最近、レオパルド・ファイブは消費者からの苦情の嵐に直面しています。
中国の自動車調査誌によると、2024年8月には消費者からの苦情が前月比で370%増加、
レオパルド・ファイブは中国で、SUV苦情ランキングのトップに躍り出ました。
そして発売から1年も経たないうちに、レオパルド・ファイブは、5万元(日本円で約100万円)という驚くべき値下げが行われました。
この予想外の値下げは、以前レオパルド・ファイブを購入した所有者の間で大きな不満を引き起こしました。
BYDのさまざまな販売店で抗議活動が行われ、多くの現所有者がソーシャルメディアを利用、同社が消費者を騙していると非し、価格差の補償を要求しました。
ある購入者は不満を述べました。
「購入者から搾取することに関しては、BYDほどひどい企業はありません。私がレオパルド・ファイブを購入したとき、販売員は値下げはしないと明言しました。
私は2024年7月19日にレオパルド・ファイブを受け取りましたが、そのわずか10日後に価格が5万元(日本円で約100万円)も下がりましたが、説明や返答はありません。」と述べました。
入手してからわずか1か月で、5万元(日本円で約100万円)安くなれば、実質的に5万元(日本円で100万円)を失ったことになります。
レオパルド・ファイブの所有者たちは、BYDという企業が虚偽の広告と詐欺的な販売方法で、消費者の権利を無視していると非難、
現在も、所有者たちは、価格差の補償を求めており、BYDという企業に深い失望を表明しています。
BYDのサブブランド「ファンチェンバオ」は、レオパルド・ファイブの上位モデル、大型SUV・レオパルド・エイトを発表、10月12日に予約注文が開始されました。
予定価格は40から50万元(日本円で840万円から1050万円)で、全長約5.2メートル、2.0ターボエンジンとモーターを組み合わせた、プラグインハイブリッドモデル。
6人乗りと7人乗りのバージョンがあり、Huaweiのインテリジェント運転システムADS 3.0を搭載しています。
一方、BYDのハイエンドブランドの一つ「デンツァ」は最近、BYDの最新テクノロジーを誇る「Z・ナインGT」 をリリースしました。
しかし、その販売台数は、同社の期待を大きく下回っています。
多くのZ・ナインGT所有者は、さまざまな側面に不満を表明しています。
主な不満のひとつは、エントリーレベルのモデルには、エアサスペンションがなく、追加で30000元(日本円で63万円)のオプション価格が必要なことです。
最近、中国のSNSに投稿された動画では、3年後にBYDの車の多くが修理が必要になると予測しています。
あるユーザーは、低品質の車を作る事を長年、習慣化してきたBYDは、手抜きの習慣が深く根付いていると話しています。
現在、BYDの売り上げは好調ですが、修理の必要な車が市場にあふれれれば、損失が大きく膨らむでしょう。
中国の自動車問題は、BYDだけに留まりません。品質の悪さは中国国内の自動車ブランドに広く見られる問題です。
中国・国産トラックの品質は本当に悪いです。ギアシフトレバーが折れたなんて信じられますか?
この動画を見て下さい、車両が走行中にも関わらず、同乗者がギアシフトを手伝わなければなりません。
中国の国産車の品質問題は、多くの場合、エンジンの問題に関連しています。
BYDの2024年5月における乗用車の世界販売台数は、純粋なEVが、前年同月比22%増の14万6395台だったのに対し、PHEVは同54%増の18万4093台となっています。
車の心臓部であるエンジンは、その性能と耐久性に重要な役割を果たします。
しかし、中国の国産エンジンの自主開発は比較的弱く、頻繁に故障を引き起こしています。
中国の自動車愛好家たちでさえ、中国の国産車が何十年もかけて磨き上げられた、日本や欧米の技術に追いつく事は、絶対に不可能だと述べています。
最近、中国の修理工場が中国の国産車、特に修理に関しての不満を表明した動画をSNSに投稿しました。
投稿者によると、修理工場の作業員は中国・国産車の修理を嫌がることが多いそうです。
中国の国産車は、故障個所を診断するのが難しく、場合によっては何時間もかかることがあります。
トヨタやフォルクスワーゲンなどのブランドは対照的に、豊富な知識を持つ経験豊富な整備士であれば、
車の音を聞くだけで、その問題を診断できることがよくあります。
そして中国・国産ブランドの中には、整備士が言葉を失うような構造をしているものさえあります。
BYDは半年前に新しいモデルを発売しましたが、さらに別の新しいバージョンがすでにリリースされています。
投稿した整備士は、理由の一つは、需要が高いからではなく、古いモデルが頻繁に故障することが広く知られるようになり、
また修理工場で、修理が難しい悪い評判がついたからではないかと話しています。
中国では、現在も多くの新興ブランドが誕生、大きな市場シェアを獲得しています。
しかし、多くの消費者は、これらの車両の耐久性と信頼性について様々な懸念を表明しています。
9月20日、中国の民間大手自動車メーカー、ジーリー・ホールディンググループのリー・シューフー会長は、
泰山(たいざん)・国際自動車産業博覧会で、業界の現状に対する不満を表明しました。
リー会長は、価格戦争で戦えば戦うほど、車は安くなり、品質とサービス体験は低下すると指摘しました。
会長は「価格戦争が続けば、企業は破綻します。一部の企業は非倫理的で無謀であり、長期的な成功にはつながりません。」と述べました。
中国の電気自動車市場は、今までのように成長を続けられるのでしょうか?
電気自動車は環境問題解決の切り札と言われますが、あなたは品質問題が頻発する現状をどう考えますか?
また、このような品質問題が続けば、BYDの未来はどうなると思いますか?
それではまた、次の動画でお会いしましょう!
ご視聴ありがとうございました!
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