スズキ株式会社は2024年10月、スタイリッシュな**クーペスタイルのコンパクトSUV「フロンクス」**を新たに発売いたしました。
「フロンクス」は、スポーティなイメージを抱かせるシャープなフロントマスクに、高すぎない車高が組み合わされており、さらに環境性能にも配慮したマイルドハイブリッドを搭載していることから、市場で大きな注目を集めています。
グローバルプラットフォームを採用した逆輸入SUV
「フロンクス」は、スズキのグローバルモデルである「バレーノ」のSUV版として開発されたモデルです。スズキの次世代を支える軽量高剛性のプラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用しており、取り回しやすいクーペスタイルのデザインが特徴です。
このモデルはインドで生産され、日本に逆輸入車として導入された小型のSUVであり、国際的な視点を持つスズキの新たな挑戦を示しています。
サイズと居住性:ヤリスクロスと比較しても健闘
フロンクスのボディサイズは、全長3,995mm×全幅1,765mm×全高1,550mmとなっています。
このサイズは、トヨタのコンパクトSUV「ヤリスクロス」と比較すると全長が190mm短いボディでありながら、ホイールベースは2,520mmと、ヤリスクロスよりも40mm短い程度に抑えられています。この設計により、フロンクスは小さい外寸ながらも、居住性においてはヤリスクロスといい勝負ができるポテンシャルを秘めています。
ヤリスクロスよりもひと回り小さいサイズにも関わらず、フロンクスはカッコ良く、堂々として見えるスタイリングを採用しており、そのデザインの完成度は非常に高いと言えるでしょう。
パワートレインと走行性能
パワートレインには、99馬力を発揮する1.5リッターエンジンとマイルドハイブリッドシステムの組み合わせが採用されています。これにより、日常域でのスムーズな加速と燃費性能が両立されています。
駆動方式は、FFの2WDに加え、悪路や雪道での安心感を高める4WDも選択可能となっており、コンパクトSUVとしての多様なニーズに対応しています。
ユーザーと販売店の高い評価
実際にインターネット上の声を見てみると、このフロンクスのスタイリングを長所として挙げる声が非常に多いことが分かります。
- 「フロント周りの複雑な造形がいい」「写真で見るよりも実物のほうがスッキリしていて好印象」など、エクステリアデザインに対する高評価が目立ちます。
- インテリアに関しても、「小物入れがやや少ないが、デザインセンスは優れている」「この価格を考えると十分に上質だ」といった、コストパフォーマンスとデザイン性を評価する声が見られます。
販売スタッフが語る魅力と課題
スズキの販売スタッフにも話を聞いてみました。
「軽自動車や『ソリオ』、『スイフト』といった人気車種に販売が注力されており、正直なところ、フロンクスは少々地味な存在に映ってしまうかもしれません。また、価格設定においても、現在の円安の影響により、お客様にお得感を演出しにくいという点がネックになっているようです。」
しかしながら、フロンクスが持つ具体的なメリットも強調しています。
「ただし、それでいて4mを切るコンパクトさと、最小回転半径4.8mという優れた取り回しの良さは、都市部での使用においては大きなメリットです。個人的には、ホイールやグリルなどをブラックアウト化するだけでも、より一層カッコ良くなるのではないかと感じています。クルマ自体のコンセプトや個々の組み合わせ、またエクステリアのデザインの完成度も非常に高く、もっと多くのお客様に注目していただきたい1台ですね」
スズキのSUVラインナップにおける新たなポジション
近年、コンパクトSUV市場は拡大の一途を辿っていますが、スズキでは「フロンクス」のほか、本格クロスカントリーの「ジムニーシエラ」や、2025年10月のビッグマイナーチェンジによりスポーティかつSUVらしさを増した「クロスビー」といった個性的なモデルをラインナップしています。
その中でフロンクスは、都会的で洗練されたクーペSUVという、これまでのスズキにはなかった新たなポジショニングを担うモデルとして、今後の市場での活躍に大きな期待が寄せられています。
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