中国では結婚式当日、花嫁と新郎は「婚車」と呼ばれる特別な車両に乗って会場に入場します。
車両は一般的に、ロールスロイスやメルセデスベンツなど、高級車のレンタカーを使用、
車には豪華な装飾が施され、結婚式会場の周辺や近隣の道路で、車列のパレードが行われます。
郊外の一部や農村地帯では、地元の人々がこの車列を妨害して、お菓子やタバコ、
更に、お金の入った赤いご祝儀袋 「紅包(ホンバオ) 」を要求するという風習があります。
かつては、穏やかで結婚式を盛り上げる陽気な風習でしたが、近年は悪い方向に進んでいます。
中には貪欲になった人々が押し寄せ、際限なくいくつものご祝儀袋を要求する集団となる場合があります。
そして無理な要求を断ると、車に損傷を与えたりして、深刻な問題を引き起こす迷惑な人々もいます。
中国のSNSに投稿されたビデオには、年配の女性が結婚式の車を無理やり停めご祝儀袋を要求、
ロールスロイスのエンブレムが、完全に壊れてしまいました。
「婚車」のレンタカー業者は、傷つけた女性に損害賠償を求めたが、女性は支払う意思がないと話しています。
別の例では、海南省の年配の女性グループがチームを組んで、結婚式の車列に赤いご祝儀袋を要求しました。
新郎の友人たちは女性たちの対応せざるを得なくなり、すぐに紅包が配られ、
お祝いのお菓子もすべて奪われましたが、女性たちは満足せず要求し続けます。
ある女性は家族の服を掴み、車を立ち去らせようとしません。これはもはや強盗です。
そして年配の女性の一人が、家族から直接、紅包を掴み始めたことで事態はさらに混乱、現場は騒然となりました。
中国・湖南省(こなんしょうでは、婚車に乗った花嫁の付き添い人によって、結婚自体が中止になる出来事が発生しました。
式場ではすべての準備が整い、新郎は花嫁の到着を心待ちにしていました。
しかし、花嫁の車が新郎の目の前に到着しても、新婦は婚礼車からなかなか降りようとしません。
実はこの時、介添人の女性が花嫁の耳元で「車から降りる前に「28800元(日本円で約60万円)」を新郎に要求するようにささやいたのです。
介添人の話を聞き、驚いた新郎は、一旦その場を収めようと「今、手元にそんな大金はないけど、後で必ず支払うと約束するから」と言いました。
それでも新婦が降りるのをためらっていると、介添人は信じられないことに新郎に対し、
「もし約束を守らなかったらどうするの? 今、渡さないと、彼女は車から降りないわ」と言い放ったそうです。
そして、介添人と新郎との間で戸惑った新婦は、30分以上経っても車から降りようとはしませんでした。
この時、ついに新郎の親族の1人が黙っていられなくなり、すぐに新婦を降ろすよう介添人を注意しました。
すると介添人の女性は「この問題が、あなたとどう関係があるのですか?」と言い放ち、
気分を害した介添人は、新郎の家族の悪口を言い始め、それがやがて新郎と新婦の激しい口論につながりました。
その後、さらに争いはエスカレート、親族を巻き込んだ争いにまで発展、
最終的に新婦は、結婚式を中止すると言い放ち、介添人を連れて怒って式場を立ち去っていきました。
楽しい一日になるはずだった結婚式は、花嫁が突然姿を消したことで、
友人や家族に見守られる中、新郎は、とても恥ずかしい思いをすることになりました。
新郎は、肩を落としながら、参列者たちに謝罪の言葉を述べるしかありませんでした。
この出来事は中国のSNSで広く拡散、「それぞれ習慣は異なるかもしれないが、
過度な贈り物や金銭の要求は一般的ではないと指摘する」コメントが多く寄せられました。
批判にさらされた介添人女性は、とりあえず謝罪の言葉を述べたものの、
後にそれは地元の伝統だと弁解して、自分の行為を正当化しようと試みました。
しかし、慣習が結婚式を邪魔する理由にはならないため、彼女の説明は、人々の怒りを鎮めることはほとんどできませんでした。
そして、この事件は地域の結婚式における慣習に関するものだけでなく、新郎新婦の個人の性格や信頼を試すものになりました。
新郎は、この出来事で花嫁の本当の姿が明らかになり、この結婚を破棄することを決意しました。
介添人が何を言おうと、花嫁の行動が最終的に結婚式を混乱させたのは否定できない事実です。
結婚式が突然中止になった後も、多くの人々は、二人が気持ちを新たに、結婚式をやり直せるのではないかと願っていました。
中国メディアの報道によると、その後、花嫁の両親は娘の無礼な言動が許容範囲を超えていると感じ、
新郎の家族のもとへ赴き、心から謝罪し、許しを求めました。
しかし、新郎は断固としており、今後一切の関係はないと告げ、以前に贈ったすべての結納品を返してほしいと要求しました。
持参金問題は、現代の中国社会においても依然として根深い問題です。
しかし、結婚は二人の人生を左右する重要な決断であり、一度合意した条件は、
両者の合意のもとに尊重されるべきだと考えられます。
結婚式直前の金銭要求は、二人の間に築き上げてきた信頼関係を破壊し、
結婚生活への不安を大きく募らせることでしょう。
別のケースでは、結婚式当日、花嫁の家族が、花嫁の弟のマイホーム購入資金として、
新郎に追加で50万元(日本円で約1000万円)を要求、新郎は激怒、その場で結婚式を中止しました。
当日まで、すでに30万元(日本円で約630万円)を費やしていた新郎はショックを受け、
「土壇場で50万元(日本円で約1000万円)をどこから調達すればいいんだ?」と尋ねました。
しかしそれでも、新婦の家族は、お金がないと結婚式はできないという考えを変えようとしませんでした。
新郎は「もう終わり、これ以上、君たちと関わりたくない」と言って立ち去ることを決めました。
別のケースでは、新郎が結婚式の前日に、新婦が元カレに会っていたことを知り
式では、誓いを交わす代わりに、結婚式で歌を歌い、二人の関係に終止符を打ちました。
華やかな結婚式のはずが、新郎の突然の告白によって、会場全体が重苦しい空気に包まれました。
新郎は、花嫁に向けて切ない歌声を響かせ、二人の関係に幕を閉じました。
歌詞は新郎の悲痛な思いを反映していました。
「なぜ、こんなに君を愛してしまったんだろうと、自分自身を責めている。
君という太陽に向かって、一輪のジャスミンのように輝こうとしていたのに、
君は私ではなく、別の花を選んだ。君に捧げた私の愛を、君は踏みにじった。」
新郎はそう告げ、会場は静まりかえりました。
あるアナリストは『中国はかつて文化と礼儀作法の中心地であり、博愛、正義、礼儀、知恵、信頼性などの美徳で知られていた。
そして何世紀にもわたり、中国は約束が「金」と同じくらい価値があるという原則を支持してきた。
しかし、近年、中国で頻発する高額な持参金要求や、結婚式での派手な見栄を張る行為など、
結婚式での価値観の変容を象徴するような、金銭至上主義や形式主義に傾倒した現象は、
政府主導の経済成長や社会変革が、伝統的な中国の価値観に大きな影響を与えてきた結果である。』と述べています。
婚車に飾られた豪華な装飾や、パレードの様子に目を奪われた方も多いのではないでしょうか。
しかし、その裏側には、このような問題が隠されていることを知って、複雑な気持ちになった方もいるかもしれません。
結婚式は人生の大きなイベントです。
しかし、この動画で紹介したような出来事が起こってしまうと、一生忘れられない苦い思い出になってしまうでしょう。
この動画を通して、あなたはどのようなことを感じましたか?
それではまた次の動画でお会いしましょう!
ご視聴ありがとうございました!
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