【特集】お金目当ての恋愛は終焉か?中国で進む“男性たちの静かな反乱”とは
かつて「21世紀最強のビジネスモデル」とまで称された、お金を目的に恋愛関係を築こうとする中国の一部の女性たち。しかし、今、そのような「金目当て」の恋愛スタイルに、大きな転機が訪れていると言われています。本日は、こうした風潮に距離を置き始めた中国人男性たちの意識変化と、それが社会に及ぼしている波紋について詳しく掘り下げていきます。
■ “お金目当て女子”の凋落と男性たちの覚醒
ある人気インフルエンサーがSNS上に投稿した動画が話題を呼んでいます。彼女は「今、中国では結婚相手を探すこと自体をやめる男性が増えている」と語りました。かつては経済力のある男性に近づき、贅沢な生活を手に入れることを目的としていた一部の女性たち。しかし今、その手法では通用しなくなってきているようです。
多くの男性が過去に「痛い経験」をしてきたため、相手の本音や意図を見抜く力が自然と養われているのです。もはや単に優しく接する、プレゼントを返すといった小手先の手口では、男性たちの信用を勝ち取ることは困難になってきました。
■ 実話:2000万円以上を騙し取られた男性の悲劇
ある中国人起業家の男性は、SNSで知り合った女子大学生との交流をきっかけに、最終的には100万元(約2000万円以上)という巨額の金銭を失うことになりました。はじめは誠実そうな態度に好印象を抱き、服を買ってあげたりと尽くした彼。しかし、少しずつ金銭的要求が強くなり、別れを決意した直後、女性からは「関係を認めないなら、あなたの評判を落とすようなことを言いふらす」と脅迫される始末でした。
この経験を通じて、彼は「女性が時間をかけて信頼を得た後、金銭を求めてくる」という非常に巧妙な手口の存在を痛感したと言います。
■ 中国全土を揺るがせた“2億円詐欺事件”
無料通話アプリの開発で知られるIT起業家・祖某氏の元妻も、まさに“金目当て”の象徴的な存在でした。出会い系アプリで知り合い、わずか数ヶ月で結婚・離婚を繰り返した彼女は、離婚の際に1000万元(約2億円)と不動産を要求。さらには脱税の告発をちらつかせて脅迫。最終的に祖氏は経済的に破綻し、自ら命を絶つという痛ましい結末を迎えました。
2023年、北京の裁判所は彼女に対し1000万元の返還を命じ、その後も詐欺容疑で起訴されました。しかも彼女には同様の手口で結婚と離婚を繰り返していた過去があったのです。
■ 男性たちの“恋愛離れ”が消費経済にも深刻な影響を
こうした一連の出来事をきっかけに、今や多くの中国人男性が「恋愛や結婚」に対して慎重な姿勢を見せるようになりました。特にお金目当ての女性との関係を避ける傾向が強まり、それは社会全体の消費行動にも大きな変化をもたらしています。
● 高級ブランドの売上が激減
かつて男性たちは、大切な女性のために高価なプレゼントを惜しまず購入していましたが、今ではその流れが逆転。ベイン&カンパニーによると、2024年の中国本土における高級品市場は前年比で18〜20%もの大幅減少を記録。高級ブランドにとっては大きな痛手となりました。
● 高級レストランやカフェの閉店相次ぐ
都市部では高級レストランの利用客が激減。以前は“金目当て女性”が多く訪れていた店も、今では売上減少に悩まされ、閉店を余儀なくされるケースも少なくありません。
● 消費者ローン・美容整形業界にも波及
男性がプレゼント購入のために利用していた消費者ローンの利用率も下がり、代わりに“金目当て”の女性たちが自身の借金返済に苦しむケースが増加。医療エステや美容整形業界では、資金提供してくれる男性の減少により、業績不振に陥っています。
● 出会い系アプリの利用者も減少
「恋愛=金銭の搾取」というイメージが強まる中、出会い系アプリの男性ユーザーも激減。代わりにアウトドア、スポーツ、釣りといった自分自身の趣味に時間とお金を費やす男性が増えているのです。
■ 変わりゆく恋愛観と“人間関係の再定義”
こうした動きは、中国の恋愛観そのものを変えつつあります。物質的な豊かさを重視するのではなく、心のつながりを重視するような価値観が、少しずつ広まりつつあるのです。
もしかすると、これは中国社会全体が“物質主義”から“人間関係”へと価値観をシフトしている過程なのかもしれません。かつては羨望の的であった“お金目当て”の女性たちも、今では社会の中で孤立し、経済的に困窮する立場へと転落しているという現実があります。
◆ まとめ
今回ご紹介したように、中国では一部の女性による「金銭目的の恋愛スタイル」が終焉を迎えつつあり、それに応じて男性たちの恋愛観や行動にも大きな変化が見られます。恋愛や結婚は本来、互いの信頼と尊重に基づいて築かれるべきものであり、今こそその原点に立ち返るべき時なのかもしれません。
あなたは、この“恋愛観の大転換”についてどうお考えになりますか?ぜひコメント欄で、皆さまのご意見をお聞かせください。
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