【深刻な洪水被害】中国・機州省で再び発生した大規模洪水とその背景 ～2024年6月28日の災害記録～
皆さま、こんにちは。
今回は中国の機州省で2024年6月28日に発生した大規模な洪水について、現地から寄せられた詳細な報告とともにお伝えいたします。この災害は自然現象によるものである一方で、政策的背景や人為的要因が重なったことで、被害がより深刻化したとの指摘も出ています。
繰り返される洪水と避難指示
2024年6月28日、中国・機州省の陽光県では再び大規模な洪水が発生し、10万人を超える住民に対して緊急避難が呼びかけられました。警報のサイレンが鳴り響く中、人々は荷物を抱えて避難を余儀なくされ、地域には再び緊張が走りました。
実は、このわずか4日前の6月24日にも、同県の洋光県で「過去30年で最悪」とされる洪水が発生したばかりでした。6月28日にはその記憶がまだ生々しい中で、さらなる洪水が襲ったのです。
SNSにあふれる現地の悲痛な声
現地の医療関係者が投稿した動画では、前回の洪水からまだ回復しきれていない家庭が、家の中に残った泥を掃除し、持ち物を整理している最中に再び警報が鳴り響く様子が映し出されています。SNSでは、「まだ前回の被害から立ち直っていないのに、また大雨が降っている。どうか皆さん、急いで避難してください」といった切実な声が相次ぎました。
さらに、上流に位置する複数のダムからの放流や、止まない大雨の影響で、複数の町が次々と水没する事態となりました。当局の洪水制御・救援司令部は、被災が予想される7地域の全住民に対して即時の避難を指示し、避難経路を案内する緊急通知を発表しました。
街全体が水没、避難の様子を映した現地の投稿
住民たちは、家族を連れて土砂降りの雨の中を高台へと向かいました。ある投稿者は「緊急通知を受けて、今すぐこの地域から避難するように言われました。私は現在、陽光県の市街地にいます。ご覧のとおり、皆が避難しています」と語りました。多くの車が列をなし、洪水はすでに町に流れ込んでいたのです。
別の投稿では、「今日は6月28日、土曜日。陽光県では再び洪水が発生しており、前回よりも規模が大きいようです。私は今、車の中で避難しています」との報告もありました。
気象観測と警戒情報の推移
洪水の原因には、前夜に行われた排水作業や水質改善工事に伴い川の水位が上昇していたことが挙げられます。陽光県気象台は6月28日午前7時59分に大雨警報を発令し、今後3時間以内に一部の地域で150mm以上の降雨が予想されると警告しました。
その後、午後12時30分には雨が降り続き、洪水救援司令部は緊急対応レベルを最上位の「レベル1」に引き上げました。ある投稿者は、「洪水が再び上昇するとの情報があります。どうか、できるだけ早く避難してください。非常に危険です」と警鐘を鳴らしていました。
街の被害と沈む希望
同日の午後5時には、陽光県内にあるトロ校の観測所で水位が253.5メートルに達し、その後ゆっくりと水位が上昇。午後7時30分には、すでに1階部分が完全に浸水し、9時にはやっと水位が安定し始めたものの、多くの車が水に浸かる被害が確認されました。
地元のブロガーが撮影した映像では、整備が終わったばかりの道路や街並みが再び水没する様子が記録されており、「わずか7分で外路が完全に冠水しました」と驚愕の声が上がっています。
人々の悲痛な叫びと救助の現場
SNSには「子どもが見つかっていない」「高齢の両親が泥に包まれて悲しんでいる」など、悲痛な状況を訴える投稿も相次ぎました。また、停電により料理ができず、寒さと空腹に苦しむ家族もいたとの報告もあります。
一部地域では土砂崩れも発生しており、住民がバルコニーに取り残され救助を待つ姿が記録されています。消防隊がはしごを使って無事救出する場面もあり、現地の救援活動は困難を極めながらも必死に続けられている様子です。
洪水の原因と構造的問題
今回の災害には、自然の要因だけではなく、人為的な問題も複雑に絡んでいることが指摘されています。山岳地域の樹木伐採や、農業政策による森林破壊が洪水被害を拡大させている可能性があります。特に、陽光県では棚田開発のために山林の大規模な伐採が進んでおり、水の保持力が著しく低下していたと見られています。
また、老朽化したダムが放水した影響や、警報のタイミングの遅れも災害を深刻化させた一因と考えられています。
災害対応と今後の課題
中国政府は今回の洪水に対して公式な被害統計の発表を控えていますが、SNSなどを通じて現地のリアルな状況が浮き彫りになっています。1996年に発生した大洪水よりも深刻だったと語る住民もおり、政府の災害対応や情報公開のあり方に対する不満も噴出しています。
最後に
今回の災害によって被害を受けられたすべての方々に、心よりお見舞い申し上げます。
自然災害の名のもとに、多くの命や生活が奪われていく一方で、その裏にある政策の誤りや開発計画の無責任さ、さらには災害情報の隠蔽といった問題が再び浮き彫りとなっています。
皆さまは、中国政府の災害対策や情報公開のあり方について、どのようにお考えでしょうか？ ぜひコメント欄にてご意見をお寄せください。
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